山岸真編「SFマガジン創刊700号記念アンソロジー」読了。
何となく、海外SFってジャンルは他のジャンルよりアンソロジーが多い気がするのだが気のせいだろうか?
これは既刊短編集に未収録な短編ばかりを集めたものなので、全部初読。その分、珍品の集合になるかと言えば、そうでもない。実際、それぞれの作家の最高作は別にあると思うが、これはまずまずのレベルだと思う。
ティプトリーの「いっしょに生きよう」はなかなか。何故これが入った短編集だけ刊行されないのか分からない。とは言え、その事に腹が立つほどのティプトリー熱はもうない。
それよりも、テッド・チャン「息吹」。翻訳の前に作品自体、短編集1つだけしか出ていない現状だが、この人の短編は全部面白い。このレベルが読めるのであれば、海外SFは一生追いかけるべき、と思う。